
いつも見ていた“向こう側”へ行ってみたくなった
最近、ちょっと「逆から見る」のにハマっています。
いつも見ている景色を、反対側から見たらどう見えるんだろう。
そんなことを考えながら何気なくGoogleマップを眺めていると、気になる名前を見つけました。
「赤土の浜」
場所は長崎市南部、大籠町付近。
近くにある「クジラ浜」は知っています。
子どもの頃、近所のおじちゃんの船に乗せてもらい、友達と海水浴に行ったこともある場所です。
でも、「赤土の浜」は知らない。
しかも地図を見ると、私が育った竹崎の海のほぼ向かい側。
「ここ、絶対竹崎が見えるところやん。」
そう思ったら、もう気になって仕方がない(笑)。
ということで今回は、Googleマップで偶然見つけた「赤土の浜」を目指して、大籠の海岸を歩いてみることにしました。
深堀から大籠へ。今回は交差点をまっすぐ
向かったルートは、以前「善長谷教会」を訪ねた時と途中まで同じです。
深堀の漁港方面から大籠へ。
途中の交差点で、教会へ向かった時は左へ曲がって平山台方面へ進みましたが、今回はそのまま蚊焼方面へ進みます。

目的地が近づくにつれて、
「本当にこの先に浜があるんかな?」
という雰囲気に。
そして海のすぐ近くにあったゴミ置き場を見ると、そこには「大籠」の文字。
どうやら今回歩く場所は、大籠町でよさそうです。
長崎県の漁場計画を調べてみると、この周辺には「長崎市深堀町 大籠馬落とし地先」という表記も確認できます。
普段なんとなく「深堀の先」という感覚で見ていた場所に、ちゃんと「大籠」という地名がある。
実際に来てみると、地図で見ているだけでは分からなかった距離感が少しずつ見えてきます。

坂を下ると、静かな浜が現れた
海へ向かう坂を下っていきます。

その先に現れたのは、想像していたよりも広い浜でした。

そして浜へ。

人の姿はなく、聞こえてくるのは波の音。
観光地として整備された海水浴場という感じではなく、山と海の間にそのまま残っているような静かな海岸です。
写真だけでは伝わりにくいので、浜を歩きながら海岸全体を動画でも撮ってみました。
Googleマップでは、この場所に「赤土の浜」と表示されています。
ただ、今回歩いた範囲では、「赤土の浜」と書かれた案内板などは見つけることができませんでした。
なぜ、この名前なのか。
昔からそう呼ばれているのか。
それともGoogleマップ上で付けられた名称なのか。
現時点では分かりません。
そのためこの記事でも正式名称とは断定せず、Googleマップ上で「赤土の浜」と表示されている海岸として紹介しておきたいと思います。
砂浜の先には、むき出しの岩場
浜を歩いていくと、景色が少しずつ変わっていきます。
砂浜の先には、ゴツゴツとした岩場。

さらに奥へ。
こういう場所を見ると、ついつい先まで行ってみたくなります。

足元を見ると、岩のくぼみに海水が残った小さな潮だまりもありました。

そして、その中をよく見てみると・・・
カニ発見。

こういうのを見つけると、45歳でも普通にテンションが上がります(笑)。
大籠町の海岸について調べてみると、長崎市が行った自然環境調査では、大籠町の河口周辺に岩礁と砂地があり、多くの生きものが確認されています。
今回歩いた場所と調査地点が完全に同じ場所なのかまでは確認できませんが、実際に歩いて感じた砂浜と岩場が入り混じる大籠の海岸らしさとも重なる内容でした。
海の向こうに見えたのは、いつもの竹崎
そして今回、一番確認したかった景色。
海の向こうを見ると・・・

見えた。竹崎。
普段は竹崎側からこちらを見ています。
子どもの頃から何度見たか分からない海。
深堀から晴海台方面へ続く山や家々、その手前に点在する海岸。
この浜も、おそらくその景色の中にずっと入っていたはずです。
でも、そこに何があるのかは知らなかった。
今度はその「向こう側」から、いつもの場所を見ている。
たったそれだけのことなのに、不思議と面白い。
いつもと見る方向が変わるだけで、知っているはずの海が少し違って見えます。

高島もきれいに見えました。
海辺で見つけると、ついやってしまうこと
海岸を歩いていると、景色以外にもいろいろなものが目に入ります。
そのひとつが、この草。

正式な植物の名前は分からないのですが、海の近くを歩いているとよく見かけます。
香焼にもあるし、伊王島などでも見かけます。
そしてこれを見ると、ついやってしまうことがあります。
草笛です(笑)。
先端の部分を抜いて、口にくわえて吹く。
ただ、一般的にイメージするような「ピーピー」という高い音ではありません。
「ブーーーッ」と、意外なくらい低い音が鳴ります(笑)。
アルトというか、重低音というか。
見た目から想像するよりずっと太い音が出るので、それも面白いところです。
以前、伊王島へ子どもたちと行った時にも作ってあげたことがあります。
思いのほか喜んで、何度も鳴らして遊んでいました。
ピーピー豆なんかもそうですが、こういう身近な植物を使った昔ながらの遊びって、今の子どもたちも意外と好きなんですよね。
・・・と言いながら、見つけると今でも一緒になってやってしまう自分もいます(笑)。
今回も海岸を歩いていてこの草を見つけて、そんなことを思い出して一枚撮りました。
草むらに残る、謎の煉瓦
さらに周囲を歩いていると、また気になるものを発見。
坂の途中から海側を見ると・・・

草木の中に、二本煉瓦造りの柱のようなものが立っています。
近くから見ると、かなり古そうです。

煙突だったのか。
建物の一部だったのか。
それとも、まったく別のものなのか。
調べてみましたが、今のところ正体までは分かりませんでした。
分からないものは、分からないまま。
でも、こういう「なんやこれ?」を見つけるのも、知らない場所を歩く面白さです。
もし、この煉瓦について何かご存じの方がいれば、ぜひ教えてください。
きれいな海だからこそ気になった、漂着ごみ
一方で、少し気になったこともあります。

浜の一角には、ペットボトルや釣り糸など、いくつものごみがありました。
もちろん、ここで捨てられたものばかりとは限りません。
海を流れ、風や潮に運ばれて、この浜へ流れ着いたものもあるのだと思います。
海老瀬や千々の海岸を歩いた時にも感じたことですが、海がきれいだからこそ、こうしたごみは余計に目につきます。
自分が出したごみは、きちんと持ち帰り、きちんと処分する。
当たり前のことですが、こういう場所を歩くと、その当たり前の大切さを改めて感じます。
また周辺には、密漁を禁止する看板も設置されていました。

海がきれいだからといって、そこにいる貝や海藻などを自由に採っていいわけではありません。
見る。歩く。写真を撮る。
今回は、それだけ楽しませてもらいました。
帰り道、今度は山側が気になる
海岸を一通り歩いて、そろそろ帰ろう。
・・・と思ったのですが。
今度は海とは反対側が気になりました(笑)。
振り返ると、すぐそこは山。

道沿いには、小さなお地蔵さんがありました。

花も供えられていて、今も大切にされている様子が伝わってきます。
さらに歩いていると・・・
「ん? あれ何?」

金属製の箱状のわな。
実物を見るのは、おそらく初めてです。
長崎市ではイノシシなどの有害鳥獣対策が行われており、箱わなが使われることもあります。
ただし、今回見つけた箱わなが、何の動物を対象として設置されたものなのかまでは分かりません。
当然ですが、こうしたものを見つけても触ったり近づいたりせず、離れた場所から見るだけにしておきます。
海を見に来ただけなのに、最後は山の箱わなまで。
本当に、歩いてみないと分からないものです(笑)。
そして翌日。「昨日の浜、どこなん?」
ここで今回の散策は終わるはずでした。
ところが家に帰ってから、また気になってきました。
「結局、竹崎から見たら昨日の浜はどこなん?」
一度気になると、どうも確認したくなってしまいます(笑)。
翌日、今度は竹崎の海沿いを歩いてみました。

向こう岸を眺めながら、昨日撮った写真と見比べます。
昔から何度も見てきた景色。
でも今回は、見方がまったく違います。
そして、もう一枚。

写真の中央付近に見える、白と青の建物。
昨日、大籠側で撮った写真と位置関係を見比べてみると・・・
「ここやん(笑)」
一人でちょっとテンションが上がりました。
昨日は、向こう側から竹崎を見ていた。
今日は、竹崎から昨日立っていた場所を探している。
子どもの頃から無意識に見ていたであろう場所が、実際に歩いてみたことで、初めて自分の中でつながったような気がしました。
SAKAMACHI SUPPLY的な視点
この街の日常が、デザインになる。
今回のきっかけは、Googleマップで偶然見つけた「赤土の浜」という名前でした。
知らない。
でも、場所を見ると昔から見てきた海の向こう側。
だから行ってみる。
実際に歩いてみれば、静かな海や岩場だけではありませんでした。
潮だまりのカニ。
子どもの頃を思い出した草笛。
正体の分からない煉瓦。
漂着ごみ。
道沿いのお地蔵さん。
そして山には箱わな。
翌日には、また反対側からその場所を探している。
有名な観光地じゃなくても、見方をひっくり返すだけで、いつもの景色の中に知らなかった場所が現れる。
最近ハマっている「逆から見る」。
まだまだ面白い場所がありそうです。
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まとめ|ずっと見えていたのに、知らなかった場所
Googleマップで偶然見つけた「赤土の浜」。
名前の由来も、あの煉瓦の正体も、まだ分からないことがあります。
でも今回、一つ分かったことがあります。
知らなかった場所は、遠くにあるとは限らない。
子どもの頃から見ていた海の向こう側。
そこへ実際に行って、今度は自分が暮らしてきた竹崎を眺める。
そして翌日、またこちら側から昨日立っていた場所を探す。
ずっと見えていた景色なのに、一度向こう側へ行っただけで、少し違って見えるようになりました。
最近、気になる場所を見つけると、つい行ってしまいます(笑)。
でも、たぶんそれでいい。
「あそこ、何があるんだろう?」
そんな小さな疑問から、また知らなかった長崎が見つかるのかもしれません。
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この記事を書いた人
道下 真悟(みちした しんご)
有限会社長崎ダイレクトセンター 代表取締役 / Web解析士
長崎生まれ、長崎育ち。
Webサイト制作やDM発送など、企業の情報発信をサポートする仕事に携わる一方で、休日や仕事の合間にはカメラを片手に長崎の街を歩き、坂道や路地、海、港、歴史ある街並みを巡っています。
NAGASAKI MAGAZINEでは、実際に自分の足で歩き、見て、感じた長崎の魅力を写真とともに発信中。
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