いつも見上げていた、あの場所へ。南山手から東琴平、坂の上の神社まで

いつも車から見上げていた、あの高台へ

長崎市の南山手から東琴平、浪の平界隈へ。

普段、車でほぼ毎日のように通る国道499号。

その道路から山手の方を見上げると、桜の木々が見える、ちょっと気になる高台があります。

信号待ちのときや、市街地から南部方面へ向かう途中、何度も目にしてきた場所です。

時期ははっきり覚えていませんが、春頃だったでしょうか。お祭りのような催しが行われているのを見かけた記憶もあります。

「あそこって、どうやって行くんだろう?」

「上には神社もあるのかな?」

そんなことを思いながら、結局一度も足を運んだことがありませんでした。

今回は、そんな以前から気になっていた高台を目指して、歩いてみることにしました。

まずは地図を眺めながら駐車場探し。

すると、南山手のコンスイ坂の途中に駐車場を発見。

さらに地図を見ていると、近くには以前訪れたドンドン坂もあります。

NAGASAKI MAGAZINEを始めたばかりの頃に歩いた坂です。

あの頃はまだ記事を書くことにも慣れておらず、写真も少なめ。動画も撮っていませんでした。

「せっかく近くまで行くなら、もう一度歩いてみよう!」

ということで、今回はドンドン坂を経由しながら、いつも見上げていた高台を目指すことにしました。


コンスイ坂からスタート。まずはドンドン坂を目指す

車を停めたのは、コンスイ坂の中腹辺り。

実はこの「コンスイ坂」、今回駐車場を探していて初めて知った坂なんです。

ちょっと変わった名前なので気になって調べてみると、「ロシアコンスイ坂」とも呼ばれていて、かつて近くにロシア領事館があったことに由来するそうです。

「コンスイ」という名前も、ロシア語で領事を意味する「コンスル」がなまったという説があるのだとか。

へぇ~!そんな歴史があったんですね。

長崎に住んでいても、まだまだ知らない坂がたくさんあります(笑)。

そんなコンスイ坂から、今回の街歩きがスタートです。

まずはドンドン坂を目指して、南山手の街並みを歩いていきます。

この辺りは、石垣や古い建物、細い路地など、歩いているだけでも長崎らしい景色が次々と現れます。

途中には、気になる脇道の階段も。

こういう場所を見ると、ついつい立ち止まってしまう。

以前なら目的地まで一直線だったかもしれないけれど、最近は途中の道や階段にも目が向くようになりました(笑)。

目的地に着く前から、すでに街歩きが始まっています。

そして、しばらく進むと、見覚えのある坂が現れました。


何度歩いてもいい。再びドンドン坂へ

ドンドン坂。

以前、NAGASAKI MAGAZINEのVOL.05で紹介した場所です。

石畳、石垣、街灯。そして坂の先に見える長崎港。

改めて訪れてみても、やっぱり雰囲気がいい。

今回はここから、坂を下っていきます。

以前訪れたときは、ドンドン坂そのものを歩くことが目的でした。

まだMAGAZINEを始めたばかりで、周辺の景色までじっくり楽しむ余裕がなかったように思います。

でも今回は、ここも街歩きの通過点の一つ。

少し気持ちに余裕を持って、坂を下ってみました。

そして、坂を下り切った先で目に入ってきたのが、造船所の景色でした。

大きな建物と、空に向かって伸びる何本ものクレーン。

長崎の港町らしい景色が広がっている。

前回は、この景色をこんなふうに眺めただろうか。

同じ場所でも、歩く目的や気持ちが違えば、見えるものも変わってくる。

そして今回、もう一つ思ったことがあります。

この日は気持ちのいい晴天だったけれど、

ドンドン坂は、雨の日も絶対に画になるだろうな。

雨に濡れた石畳や石垣、しっとりとした街並み。

晴れの日とは違う表情を見せてくれそうです。

いつか雨の日にも、もう一度歩いてみたい。

以前のドンドン坂の記事はこちら。

ドンドン坂|NAGASAKI MAGAZINE VOL.05


南山手から東琴平へ。少しずつ変わる街の表情

ドンドン坂を後にして、いよいよ今回の目的地である神社へ向かいます。

この辺りを歩いていて面白かったのが、街の雰囲気が少しずつ変わっていくことでした。

南山手には、洋館や石畳など、長崎らしい異国情緒を感じさせる景色があります。

ところが東琴平方面へ進んでいくと、住宅地の路地や階段、鳥居などが現れ、どこか日本的な雰囲気が強くなってきます。

さらに、そのすぐ下には浪の平の造船所が広がっている。

洋風の街並み、日本的な住宅地と神社、そして港町を支えてきた造船所。

これらが比較的近い距離に混在している。

うまく言葉にするのは難しいけれど、いろいろな時代や文化、暮らしが入り混じったような、不思議な空気感がありました。

車で通っているだけでは、なかなか気づかない感覚かもしれません。


階段と鳥居を越えて、さらに上へ

神社が近づくにつれ、階段や坂道が増えてきた。

途中には鳥居も現れる。

下の国道から見上げていたときから、ある程度の高さにあることは分かっていた。

だから、登りが大変なのは想像していたけれど・・・。

やっぱり、なかなかきつい(笑)。

それでも、少しずつ高くなっていく景色を見ると、ついつい足が進んでしまう。


小曽根乾堂像の広場で、まさかの猫様

神社へ向かう途中、少し開けた広場に出ました。

そこには、一人の人物の銅像が建っていました。

地図で確認すると「小曽根乾堂像」とあります。

正直なところ、歴史にはあまり詳しくないので、最初は誰なのか分かりませんでした(笑)。

気になって後から少し調べてみると、小曽根乾堂(こぞね・けんどう)は、幕末から明治にかけて活躍した長崎の豪商だったらしいです。

なんと、あの坂本龍馬や海援隊を資金面でも支えていた人物なのだとか。

さらに、近くにある「小曽根町」という地名も、小曽根家に由来しているそうです。

普段何気なく耳にしている町の名前にも、こういう歴史が隠れているんだなと、ちょっと勉強になりました。

広場には桜と思われる木々もあり、春になるとまた違った景色が楽しめそうです。

さて、そんな歴史ある広場で、ちょっとした出来事がありました。

木の根元に、黒い塊を発見。

遠目には、どう見ても猫が寝そべっているように見える。

「あ、猫様や!」

逃げられないように、口で小さく音を鳴らしながら、そーっと近づいていく。

ところが・・・。

炭だった。

思わず一人で笑ってしまった(笑)。

最近、道端にある黒い塊や、猫くらいの大きさの物を見ると、何でも猫様に見えてしまう・・・

もはや街歩きの後遺症なのかもしれないです。

歴史の勉強をしたかと思えば、炭を猫と間違える。

そんな寄り道も、歩いているからこその楽しみです。


気になっていた高台の、さらにその先へ

小曽根乾堂像の広場を後にして、さらに上を目指します。

実は、普段国道499号から見上げていたのは、先ほどの小曽根乾堂像がある広場付近だったのかもしれない。

桜の木々が見える、あの高台。

その辺りに神社もあるんだろうなとは思っていたけれど、実際にどこまで続いているのかは、よく知りませんでした。

こうして歩いてみると、まだまだ上へと道が続いています。

社務所のある辺りを通り、さらに階段を登っていきます。

そして、ようやく神社へ到着。

地図には「伊都岐島神社 金刀比羅神社」と表示されていた場所です。

いつも下から眺めていた高台。

そのさらに上まで、自分の足で登ってきた。

車から見えていた景色の、その先に、こんな場所があったんだ。

そして、ここからの眺めがまた素晴らしかった。

青い空、長崎港、対岸の山々。そして造船所のクレーン。

天気も良く、風が抜けて、とても気持ちがいい。

海が近いことも関係しているのだろうか。登ってきた疲れを忘れるような心地よさでした。

もう一つ、意外だったことがあります。

神社の周辺は静かなのだけれど、下にある造船所から機械の音が響いてきます。

最初は、もっと静かな場所を想像していました。

ところが実際には、港で働く機械の音が遠くから聞こえてくる。

それが不思議とうるさく感じない。

むしろ、その音も含めて心地よかった。

静かな神社と、今も動き続ける造船所。

その両方を感じながら眺める長崎港の景色は、今回の街歩きで一番印象に残った時間でした。


帰り道も、いつもとは違う景色

しばらく景色を楽しんだ後は、別の道を通って下りることにしました。

向かったのは、ベイサイド迎賓館のある方面。

実はここ、私たち夫婦が結婚式を挙げた場所でもあります。(笑)

今回は街歩きで近くを通ることになるとは、ちょっと面白い。

さらに下っていくと、国道499号に架かる歩道橋が見えてきました。

この道路も、普段は車で何度も通っている場所。

でも、歩道橋の脇にある細い階段を使って歩くことは、ほとんどありません。

階段を下り切って、ふと振り返ってみます。

ああ、これだ。

いつも車から見ていた景色。

普段なら何気なく通り過ぎるだけの場所が、歩いてみるとまったく違って感じられます。

あとは国道沿いを歩いて、車を停めたコンスイ坂へ。

・・・と、ここで終わらないのが長崎の街歩き。

駐車場は坂の中腹。

当然、最後にもう一度登らなければならない(笑)。

しかも、ここにも六角形の滑り止め舗装が。

最近、坂道を歩くたびに目に入ってくる六角形。

以前の南高地獄坂でも見かけたけれど、すっかり気になる存在になってしまった。

今回も最後はしっかり汗だく。

それでも、歩いてよかったと思える一日でした(笑)。


歩くときは、ちょっとだけご注意を

今回歩いた南山手から東琴平、浪の平周辺には、観光地として知られる場所もあれば、地域の方々が日常的に暮らしている住宅地の中の道もあります。

細い路地や階段、住宅のすぐそばを通る場所もあるので、大きな声を出したり、住宅の前で長時間立ち止まったりせず、地元の方々の暮らしに配慮しながら楽しみたいところです。

また、道幅の狭い坂道でも、普通に車が通る場所があります。

歩く側も車の接近に注意し、車で通る場合も歩行者や対向車には十分気をつけたいですね。

そして今回は気持ちのいい晴天でしたが、雨の日は足元にもご注意を。

ドンドン坂の石畳は雨の日もきっと雰囲気がいいだろうなと思いましたが、濡れた石畳や急な階段は滑りやすくなることもあります。

写真を撮るときも、足元や周囲の安全を確認しながら、無理せず楽しみたいところです。

そして、もうひとつ。

長崎の坂道は、下った分だけ登ることになる場合があります(笑)。

今回も神社から気持ちよく下り、国道499号まで戻ってきたところで、ふと思い出しました。

そういえば、車はコンスイ坂の途中に停めていたんだった・・・。

当然、最後にもう一度坂を登ることに(笑)。

坂を下るのは気持ちいい。でも、車を上に置いてきた人は帰り道のこともお忘れなく。

これもまた、長崎の街歩きならではの楽しさ・・・ということにしておきます(笑)。


SAKAMACHI SUPPLY的な視点

今回歩いてみて、改めて思ったことがある。

長崎って、ほんの少し歩くだけで街の雰囲気がガラッと変わるから面白い。

南山手のドンドン坂は、石畳や石垣があって、どこか異国情緒を感じる落ち着いた雰囲気。

そこから東琴平方面へ進むと、今度は住宅地の細い路地や階段、鳥居に神社。

さらに下を見れば、大きな造船所が広がっている。

洋風の街並みがあったかと思えば、昔ながらの日本の風景があって、そのすぐそばでは大きなクレーンが動いている。

なんというか、いろんな長崎がぎゅっと詰まっている感じ。

こういう景色が普通に混ざっているのも、長崎の面白いところなのかもしれません。

そして、もうひとつ。

今回の街歩きで思ったのが、晴れの日が似合う場所と、雨の日が似合いそうな場所があるということ。

神社からの景色は、やっぱり晴れの日が最高!

青い空に長崎港、気持ちのいい風。

あれだけ階段を登った甲斐があったな~と思える景色でした。

一方、ドンドン坂。

こちらは歩きながら「雨の日も絶対いいやろな~」と思ってしまいました。

雨に濡れた石畳や石垣。

きっと、晴れの日とはまた違った雰囲気になるはず。

・・・と言いながら、雨の日に歩いたことはまだないんだけど(笑)。

しかも、あの石畳。

雨の日は滑らないように気をつけないといけません。

雰囲気に見とれて転んでしまったら、それこそ記事のネタにはなるけれど・・・。

できればそんなネタはいらない(笑)。

でも、いつか雨の日にも歩いてみたい坂のひとつになりました。

SAKAMACHI SUPPLYのコンセプトは、

「この街の日常が、デザインになる。」

有名な観光地だけじゃなく、何気ない路地や階段、普段見慣れた景色にも面白いものがたくさんある。

今回も、歩いてみなければ気づかなかったことばかり。

そして、猫だと思って近づいたら炭だったり(笑)。

そんな小さな発見も含めて、長崎の街歩きはやっぱり面白い。


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長崎を知っている人には「懐かしい」。

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まとめ|何度も見ていた景色の、その先へ

今回の目的は、普段車から見上げていた、あの高台へ行ってみること。

いつも見えていたのは、おそらく小曽根乾堂像のある広場付近。

そのさらに上に神社があって、あんな景色が広がっているとは。

やっぱり、実際に歩いてみないと分からないものです。

久しぶりに歩いたドンドン坂も良かったし、南山手から東琴平へと変わっていく街の雰囲気も面白かった。

神社では、長崎港の景色を眺めながら、下の造船所から聞こえてくる機械の音を楽しむという、なんとも長崎らしい時間を過ごせた。

そして忘れてはいけない、今回の猫様。

いや、炭だったけど(笑)。

あれだけそーっと近づいた自分を思い出すと、今でもちょっと笑ってしまう。

帰りは国道499号沿いを歩いて、いつも車から見ていた景色を今度は歩行者目線で眺めることができました。

これも、なかなか新鮮だった。

ただし、最後にはコンスイ坂の登りが待っていた。

神社まであれだけ階段を登ったのに、帰りもまた登る。

長崎の街歩き、なかなか楽には終わらせてくれない(笑)。

最近は、車で行ける場所でも、実際に歩かないと何だか満足できなくなってきました。

今回も汗をかきながら歩いたけれど、終わってみれば大満足。

何度も通っている道でも、少し歩く場所を変えるだけで、まだまだ知らない長崎が見つかる。

さて、次はどこを歩こうかな。

とりあえず、ドンドン坂には雨の日にも行ってみたい。

もちろん、滑らないように気をつけながら(笑)。


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この記事を書いた人

道下 真悟(みちした しんご)

有限会社長崎ダイレクトセンター 代表取締役 / Web解析士

長崎生まれ、長崎育ち。

Webサイト制作やDM発送など、企業の情報発信をサポートする仕事に携わる一方で、休日や仕事の合間にはカメラを片手に長崎の街を歩き、坂道や路地、海、港、歴史ある街並みを巡っています。

NAGASAKI MAGAZINEでは、実際に自分の足で歩き、見て、感じた長崎の魅力を写真とともに発信中。

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