
ずっと気になっていた、国道499号線沿いの脇道
長崎市戸町を通る国道499号線。
子どもの頃から何度となく通ってきた、馴染みのある道です。
そんな国道沿いに、昔からずっと気になっていた脇道がありました。
親の運転する車の窓から見える、住宅地へと続く一本の道。
「あの道って、どこに続いとるとやろ?」
「行き止まりなんかな? それとも、どこかに抜けられるとかな?」
車が出入りしているのは見かけるものの、その先がどうなっているのかは分かりません。
子どもの頃は、スマートフォンもカーナビもありませんでした。車に乗っているときは、窓の外の景色を眺めながら、今どの辺りを走っているのかを自然と覚えていた気がします。
今の子どもたちは、車内でもスマートフォンなどを見る機会が多く、うちの娘たちも「今どこを走っているの?」となることがあります(笑)。
そんなことを思い出しながら、今回は何十年も気になっていたあの道を、自分の足で歩いてみることにしました。

いつも通り過ぎていた入口から、いよいよ中へ
今回は、気になっていた脇道の少し手前から国道499号線を歩き始めました。
いつも車で通り過ぎていた景色を、今日は歩きながら眺めます。
信号のある場所から左へ曲がり、いよいよあの道へ。

長年気になっていた場所なのに、実際に入るのは今回が初めてです。
なんだか、ちょっとした探検のような気分になりました。
車が通れる道から、昔ながらの細道へ
脇道に入ると、住宅の間を縫うように坂道が続いていました。
最初は車が通れる幅がありますが、進むにつれて道の様子が変わっていきます。

坂を登り始めて間もなく、ふと後ろを振り返ってみました。

坂の下には、先ほど歩いてきた国道499号線方面の景色が見えます。
「ああ、いつも車から見ていたのは、この辺りまでだったのかな」
子どもの頃から何度も眺めていた道を、今度は反対側から見ている。
そう思うと、なんだか不思議な気分になりました。

さらに進むと、車で通るには難しそうな細い道に。
途中の住宅には原付バイクなども停まっていて、徒歩や二輪車が行き来するような生活道路なのだと感じました。


そして印象的だったのが、その静けさです。
すぐ近くには車が行き交う国道499号線があるはずなのに、細道を進むと車の音がほとんど聞こえなくなりました。
住宅の間を通る狭い道と、山あいの落ち着いた雰囲気。
香焼などでも時折見かける、昔ながらの生活道路にどこか似ています。
初めて歩く場所なのに、不思議と落ち着く景色でした。
登ったと思ったら、今度は下り坂
歩いていて予想外だったのが、道の勾配です。
地図で見る限り、途中にはもう少し平坦な場所があるのかと思っていました。
ところが、実際には緩やかな登り坂がずっと続き、平らな道はほとんどありません。



そして登り終えると、今度はすぐに下り坂へ。
「えっ、もう下ると?」と思うような道の変化でした(笑)。
下りは坂道と階段が混ざった道になっていて、登ってきた側とはまた違った雰囲気です。


こちら側から登っていたら、なかなか大変だったかもしれません。
地図で見ていただけでは、こんなふうに登って、すぐ下る道だとは想像できませんでした。
静けさの向こうから聞こえてきた、子どもたちの声
下り坂に入って、もう一つ驚いたことがありました。
それは、音です。
登り坂ではあれほど静かだったのに、下り始めると、どこからか子どもたちの元気な声が聞こえてきました。
見える方向には戸町小学校があります。
どうやらグラウンドで遊んでいる子どもたちの声のようです。

山を挟んだ地形の影響なのか、声がよく響いて聞こえてきます。
理由は分かりませんが、同じ道を歩いているのに、登りと下りでこれほど音の印象が変わるとは思いませんでした。

景色だけではなく、音まで変わる。
これも実際に歩いたからこそ気づけたことでした。
細道を抜けて、見覚えのある通りへ
坂と階段を下っていくと、やがて車が通る道へ出ました。


この先は戸町郵便局のある、バスも通る通りです。
歩いている途中から、進んでいる方角を考えて「たぶん、あの辺りに出るのかな」と想像していましたが、実際に知っている通りへ出ると、なんだか嬉しくなります。
子どもの頃は行き止まりなのかさえ分からなかった道。
大人になった今なら、周辺の地形や道路の位置関係から、なんとなく行き先を予想できます。
それでも、自分で歩いて確かめる楽しさは別物でした。
せっかくここまで来たなら、戸町神社へ
これで帰ろうかと思ったのですが、ふと以前地図で見かけた場所を思い出しました。
「そういえば、この近くに戸町神社があったよね?」
せっかくここまで来たなら、寄ってみたい。
ということで、予定を少し延長することにしました(笑)。

大通りから一本裏の道へ入り、住宅地の中を歩いていきます。

そして現れたのが、戸町神社の鳥居です。

鳥居の先には、社殿へ向かってまっすぐに延びる石段。
下から見上げると、なかなかの存在感です。
ここまで坂道を登って下ってきましたが、せっかくなので一番上まで登ることにしました。


静かな境内でひと息。
最初はただ一本の脇道を確かめるつもりだったのに、気がつけば神社まで訪ねていました。
こういう予定外の寄り道も、街歩きの面白さですね。
神社からの帰り道、いつもの街へ
戸町神社を後にして、帰り道へ。

再び見慣れた通りへ戻り、スタート地点の辺りまで歩いて一周しました。
距離としては、それほど長い散策ではありません。
特別な観光施設があるわけでもなく、歩いた道の大部分は静かな住宅地です。
それでも、今回はなんだか満足感がありました。
何十年も気になっていた道を、ようやく自分の足で歩けたからだと思います。
地図にはある。でも、ストリートビューでは見られない道
帰宅してから、もう一度Googleマップを開いてみました。
今日歩いた道を、ストリートビューでも振り返ってみようと思ったのです。
ところが、車が入れる場所までは確認できても、その先の細い道はストリートビューでたどることができませんでした。
地図上には、ちゃんと道が描かれています。
でも、実際にどんな景色が広がっているのかは、ストリートビューだけでは分からない。
もちろん、今後は見られるようになるかもしれません。
それでも、少なくとも今回確認した時点では、あの細道の景色は実際に歩いてみなければ分からないものでした。
そう考えると、なんだか少し得をした気分になります(笑)。
地図で道を知ることと、その道を歩いて知ること。
似ているようで、やっぱり違うものですね。
散策の際は、住宅地への配慮と車の通行にご注意を
今回歩いた道の多くは、住宅が並ぶ静かな生活道路です。
特に坂の途中にある細道は道幅も狭く、すぐそばには住民の方々の日常があります。散策する際は、大きな声を出さず、静かに歩くことを心がけたいですね。
また、坂を下った先の戸町郵便局周辺は、道幅のわりに車の通行が多く、路線バスも走っています。
歩道が狭い場所もあるため、車やバスの通行に十分注意しながら歩きましょう。
坂道や階段では足元にも気をつけて、地域の方々の暮らしを大切にしながら散策を楽しんでいただければと思います。
SAKAMACHI SUPPLY的な視点
SAKAMACHI SUPPLYが大切にしている言葉。
「この街の日常が、デザインになる。」
今回歩いた戸町の細道は、まさにそんな言葉が似合う場所でした。
そこに暮らす人にとっては、毎日通る普通の道。
でも、子どもの頃から気になっていた自分にとっては、何十年越しに訪ねる特別な場所でした。
狭い坂道、住宅の間を抜ける階段、静けさの向こうから聞こえる子どもたちの声。
何か大きな見どころがなくても、その街にしかない風景があります。
そして、見る人や歩く人によって、その風景に重なる記憶も違います。
そんな何気ない長崎の日常を、これからも自分の足で見つけていきたいと思います。
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まとめ|あの道の先には、知らなかった日常があった
子どもの頃、車の窓から何度も眺めていた一本の脇道。
「あの道の先には、何があるんだろう?」
その答えは、静かな住宅地と、登り坂と下り坂が続く昔ながらの細道でした。
想像していたよりも道は狭く、平坦な場所もほとんどなく、歩く途中で聞こえてくる音まで変わりました。
派手な発見があったわけではありません。
でも、ずっと気になっていた場所を、自分の目で確かめられたことが何より嬉しかったです。
何十年も通り過ぎていた道なのに、一本脇へ入るだけで、まだ知らない長崎がありました。
これからも、そんな「あの道の先」を歩いてみたいと思います。
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この記事を書いた人
道下 真悟(みちした しんご)
有限会社長崎ダイレクトセンター 代表取締役 / Web解析士
長崎生まれ、長崎育ち。
Webサイト制作やDM発送など、企業の情報発信をサポートする仕事に携わる一方で、休日や仕事の合間にはカメラを片手に長崎の街を歩き、坂道や路地、海、港、歴史ある街並みを巡っています。
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