
今回の目的地は、立山の「さくら号」跡地
前回訪れた天神町の斜面移送システム「てんじんくん」。
長崎の斜面地で暮らす人たちの移動を支える仕組みに興味を持ち、今回は立山にあった「さくら号」を訪ねてみることにしました。
ただし、今回の「さくら号」はすでに撤去されていることを事前に確認済み。
それなら今、現地はどうなっているのか。
そして、さくら号があった場所のさらに上には、どんな道や暮らしが続いているのか。
今回も車を停めて、自分の足で歩いてみました。

さくら号を目指して、立山の坂を登る
今回のスタート地点は、長崎歴史文化博物館から少し坂を登った場所。
車を停めて歩き始めます。
目的地は「さくら号」の跡地ですが、そこにたどり着くまでの坂道が、なかなかのものです。
住宅の間を抜けながら、ひたすら上へ。
長崎では珍しくない風景とはいえ、実際に歩くと、その傾斜をしっかり体で感じます。

そんな坂道を歩いていると、途中で猫様に遭遇!笑
長崎の街歩きでは、こういう出会いも楽しみのひとつです。
坂道の途中で猫様に出会うと、ついつい足を止めてしまいます。
今回の目的は「さくら号」の跡地ですが、猫様との遭遇も立派な取材の一部ということで。笑

再び坂道を登っていきます。
車で通り過ぎるだけでは気づかない道の狭さや、家々の位置関係。
こういう場所を歩くたびに、長崎の住宅地って本当に立体的だなと思います。

「さくら号」があった場所へ
坂道を登り、いよいよ目的の場所に到着。
すでに撤去されていることは知っていましたが、実際に目の前にすると、やはり確認したくなるものです。
「ああ、やっぱり撤去されてるんだな」と。
フェンスの付近から見ても、かつてのレールはありません。

周囲を見てみると、柱が設置されていたと思われる跡や、古いベンチなどが残っていました。
以前ここに設備があったことを想像しながら、しばらく周辺を眺めます。


前回の「てんじんくん」では、斜面地の移動を支える設備を実際に見ることができました。
今回はその跡地。
同じ斜面移送システムを訪ねる取材でも、見える景色は少し違います。
ただ、設備がなくなったことを悲観的に捉えるというより、今のこの場所がどうなっているのかを、自分の目で確認できたことに意味があるように感じました。

さくら号の跡地から、さらに上へ
さて、目的の場所は確認できました。
普通ならここで引き返すところですが・・・。
目の前には、まだ上へと続く階段があります。
となると、やっぱり登ってみたくなるんですよね。笑
ここから先は、さらに階段が続きます。
一つ登れば終わり、というわけではありません。
曲がって、また登って。
住宅の間を抜けると、さらに別の階段が現れます。
以前歩いた弥生地区の、名前もない階段を思い出すような風景です。




こうして歩いていると、坂や階段が単なる移動経路ではなく、この街の暮らしそのものにつながっていることを感じます。
階段のすぐ横に玄関があったり、細い道の先に住宅があったり。
普段ここで生活している人たちにとっては、これが毎日の道なんですよね。
自分は取材で歩いていますが、ここで暮らす人たちは買い物や通勤、通院など、日々の生活の中でこの坂と向き合っているわけです。
改めて、長崎の斜面地で暮らすことについて考えさせられます。
にっしょうかんのある通りまで、ひたすら上へ
さくら号の跡地から、さらに続く階段や坂道を登っていきます。
そして、ようやくたどり着いたのが「長崎にっしょうかん」のある通り。
ここはバスも通る道路です。
細い階段や住宅の間の道を歩いてきたので、急に車が通れる広い道路に出ると、なんだか不思議な感じがします。
ここまで来ると、さくら号の跡地を見に来たというより、すっかり立山の坂道探検です。笑

ここまで登っても、まだ上に家がある!
にっしょうかんのある通りまで登ってきて、周囲を見渡してみると・・・。
そこには、さらに上の斜面に沿って建ち並ぶ住宅が!
なかなかの高さまで登ってきたつもりだったのですが、まだまだ上に家が続いています。
「いや、どんだけ上まであるん!笑」
思わずそんなことを考えてしまう景色です。

山の斜面に家があり、その家へ向かう道があり、さらにその上にも暮らしがあります。
遠くから眺めると一つの街並みでも、実際に中を歩くと、いくつもの道と生活が重なっていることが分かります。
改めて、長崎の住宅地のすごさを感じました。
バス通りを少し歩いて、別ルートで下山
にっしょうかんのある通りを少し横に歩き、今度は別の道から下りてみることにしました。
せっかくここまで登ってきたので、帰りも違う景色を見てみたいところです。

下り始めると、登りとはまた違った街の表情が見えてきます。
昔ながらの住宅、細く続く階段、途中で分かれる道。
人通りは多くなく、静かな住宅地が続きます。


歩いていると年配の方の姿も見かけました。
こうした場所では、日々の移動がどれほど大切なことなのか、自然と考えてしまいます。

そして何より不思議なのが、長崎の中心部からそれほど離れていない場所なのに、少し歩くだけでまったく違う時間が流れているように感じること。
にぎやかな市街地のすぐ近くに、こんな静かな住宅地が広がっている。
これもまた、長崎らしい風景なのかもしれません。

立山の坂道を歩く際の注意点
今回歩いた立山の坂道や階段は、観光用の散策路ではなく、地域の方々が日常生活で利用されている道です。
住宅のすぐそばを通る場所も多いため、歩かれる際は大きな声での会話や、住宅・敷地内への無断立ち入り、写真撮影などに十分ご配慮ください。
また、階段は長く、途中で道がいくつにも分かれています。歩きやすい靴で、無理のないペースで散策することをおすすめします。
特に注意したいのが、長崎にっしょうかんのある通りに出る場所です。
長い階段を登り終えると、バスや一般車両が通行する道路に出ます。
登り切った安心感や疲れから、つい周囲への注意が散漫になりがちですが、道路へ出る際は必ず立ち止まり、左右の安全を確認してください。
坂道や階段の風景を楽しみながらも、地域の方々の暮らしや交通の妨げにならないよう、十分気をつけて歩きたいですね。
SAKAMACHI SUPPLY的な視点
SAKAMACHI SUPPLYでは、長崎の坂や街並み、日常の風景をデザインの題材にしています。
坂の角度や、階段の形。
斜面に並ぶ家々の屋根。
こうした風景は、遠くから眺めても長崎らしさを感じます。
でも、実際にその場所を歩くと、また違ったものが見えてきます。
階段の先にある玄関。
住宅と住宅の間を通る細い道。
何気なく置かれたベンチ。
どれも観光名所というわけではありませんが、この街で暮らす人たちの日常を形づくっているものです。
この街の日常が、デザインになる。
今回の立山歩きは、その言葉を改めて感じる時間になりました。
🛍️ SAKAMACHI SUPPLY
SAKAMACHI SUPPLYでは、長崎の「坂」「港」「方言」「街の風景」をモチーフにしたアイテムを展開しています。
長崎を知っている人には「懐かしい」。
長崎を知らない人には「なんだろう?」と思ってもらえる。
そんな「長崎らしさ」を、シンプルなデザインに込めています。
まとめ|さくら号の跡地から見えた、長崎の暮らし
今回の目的は、立山にあった「さくら号」の跡地を訪ねることでした。
実際に現地へ行くと、レールは撤去され、かつての設備を思わせる痕跡が残っていました。
そして、その先を歩いてみると、さらに続く階段と、斜面に広がる住宅地。
登っても登っても、まだ上に家がある。
そんな長崎ならではの風景に出会うことができました。
前回の「てんじんくん」と今回の「さくら号」。
設備の状況は違いますが、どちらも長崎の斜面地での暮らしを考えるきっかけになりました。
坂の街・長崎。
普段見慣れた風景の中にも、まだまだ知らない道がたくさんあります。
さて、次はどこの坂を歩こうかな。笑
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この記事を書いた人
道下 真悟(みちした しんご)
有限会社長崎ダイレクトセンター 代表取締役 / Web解析士
長崎生まれ、長崎育ち。
Webサイト制作やDM発送など、企業の情報発信をサポートする仕事に携わる一方で、休日や仕事の合間にはカメラを片手に長崎の街を歩き、坂道や路地、海、港、歴史ある街並みを巡っています。
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